子宮頸がん日記③セカンドオピニオン

こんにちは、COCOです。9月に子宮頸がんの検査で高度異形成が見つかり、手術を勧められたところからこの記事を書いています。
前回の記事で、このようなことを書きました。あれからちょっとバタバタしていて、セカンドオピニオンのその後の話を書けないままでした。

体調を崩したりしつつ、セカンドオピニオンの先生との話の余韻に浸っていたら、あっという間に10月が終わりました。
※前回の記事の最後に書いていた、10月これからこんなことします、という内容はこちらでした。そう、10月頭に福岡の鍼灸院で診てもらいました。結局、10月末の手術を受けることにして、すでに術後の翌朝にこの記事を書いています。
福岡の鍼灸院で「そんなに悪くはないよ」と言われる
お友達に紹介していただいた、がんの治療もケアしてくれている鍼灸院に、実家に帰ったタイミングで予約をしていきました。私の実家から、電車とバスを乗り継いで2時間。
手術を勧められていたけれど、なんとか切らずに、手術をせずに直せないかな、という淡い期待を持って先生のところに行きました。朝の7時前にバスに乗り込み、予約の30分前に治療院に着いたので、近くのカフェでコーヒーを飲みながら考えました。


私は、なんのためにこんな所まで来ているんだろう。関東の家からも実家からも遠すぎるし、ここに通院することはできないのに。
ここまで来た目的はなんだろう、そんなふうにぼんやり考えながら、お金と時間を使って、実家の両親に娘2人を預けて、鍼灸院に来たのでした。
先生は、東洋医学に長けていて、気を読めるそうで、「コロナになった?」「ちょっと風邪ひいてるね?」など、私の体に手をかざしながら色々と読み取ってくださいました。
そこで言われたのが

子宮頸がんだけど、そんなに悪くなさそうだから
もし可能なら別のところで見てもらったら?
という言葉です。
その言葉を聞いたとき、パァっと気持ちと目の前が明るくなるのを感じました。

あぁ、私は手術をしたくなかったんだ。
と、思いました。「手術をしなくても治る可能性があるかもしれない」ということを信じたくて、なんとかしたくて、こんな所まで来たんだということを、自覚しました。
鍼灸院で何をしてもらったかというと、ひたすら身体を温めてもらい、針とお灸をしてもらいました。私はほとんどの時間寝ていました。寒い日でしたが、少し汗ばむくらい体が暖かくなったことを感じました。
関東のクリニックに検査予約をする
福岡の鍼灸院で聞いた「そんなに悪くはないかもしれないよ」という言葉を胸に、福岡の治療院から帰る途中の車の中で、再検査をしてもらえる別のクリニックを探しました。
元から通院している総合病院では、手術の日程も決まっているし、何より予約が取れないと思ったからです。
手術まであと3週間と少し。組織診の検査をしてくれる病院を探して、友人たちから紹介されたところに何件も電話をしました。しかし、すでに高度異形成の診断が出ていることなど、状況を正直に話すと、手術ができる病院では「それでは転院するための紹介状を持ってきてください」と言われ、なかなか見つかりませんでした。
まだ、希望の治療をしてもらえるのかわからない段階で、転院の手続きなどしたくありませんでした。何件も電話をして、差し迫った状況の私に、唯一「それでは検診の予約を受け付けましょう」と言ってくれたレディースクリニックの予約をしました。

検査をして、結果が良ければ、手術を見合わせたい。延期したい。
そんな気持ちで、検査をしにいきました。もちろん、西洋医学的に手術をして、確実に治してほしいという夫には内緒の検査でした。少しだけ、孤独な戦いのように感じていました。
セカンドオピニオン、再検査の結果
実家から関東に戻って2日後、すぐにレディースクリニックに検診にいきました。そのクリニックの先生は、私の訴えを丁寧に聞いてくれて、そして検診をしてくれました。
先生は黙って、他のところでの定期検診よりも多めに組織を切り取ってださっているように思えて(私の感覚値)それも嬉しく感じました。また、いろんな病院で何度も解説を聞いたことで、この段階になって、やっと子宮頸がんという病気の全体像がわかったように思います。
その後、風邪をひいてしまい、寝込んだりしているうちに、2週間が経ち、結果を聞きにいきました。結果は・・・

3ヶ所の組織診のうち2ヶ所は軽度位形成だけど、1ヶ所は高度異形成でした。
という、少し残念な、でも「やっぱりか」という結果でした。まぁ、1、2ヶ月で消えてはくれないよね。先生は、丁寧に、下記のようなことを教えてくれました。
今回の組織診で、仮に軽度異形成ばかりだったとしても、他のところに高度異形成がある可能性も残ることが理解できました。子供も小さいので、
福岡へ行き、横浜まで行き、手術前に2軒の梯子をして「やはり手術か」という結論に至ったのですが、とても納得して落ち着いた気持ちになりました。

よし、しっかり手術して治療しよう。
私はこの納得のプロセスが必要だったんだと思いました。と同時に、自分が持っている傲慢さ、自分には奇跡が起こる、といった期待にも直面することになりました。
自分だけは特別、奇跡が起こると思っていた
ひと言でいうと、こういう期待がありました。

自分には奇跡が起こって、何かしら素敵な方法や自然な治療方法で、快復してくれるんじゃないか
自分には特別なことが起こるんじゃないか、自分は大丈夫なんじゃないか、という期待です。
ネットで情報を見ていると、「この方法でガンが消えた」という、自分が欲しい情報ばかりが目に入り、相当なレアケースであるだろうに、自分にも普通にそれが起こると信じていたことに気がつきました。(でも、本当はそちらの方が有効なのに、みんながやっている治療法に流されずに、意志を持って西洋的な治療とは違う方法を選択するのが難しい、という意味でレアケースなのかもしれない、とも思っています)
普段、自分のことはある程度賢いと思っていたのですが(照)
病気が自分の身になってみると、思考力も判断も鈍ってしまう状態を経験しました。
でも、改めて納得のいくまで他の人にも話を聞いてよかったなと思います。少なからず、この経験が私の今後の職業選択や生き方を変えていく予感がしています。
この過程で気がついた「自分は特別」という思い込みが、今までの仕事での苦境を乗り越えたり、何かをなすことに貢献してくれていたこともあって、一概に悪いとは言わないけれど、手放す時期かな…という、仕事や人生観に関わる変化を起こしたことについては、また追って書きたいと思います。
ということで、10月30日に円錐切除手術をします。いや、しました。
この記事を書いているのは10月31日の朝です。

数年ぶりにひとりで眠れる病院のベットが快適で、ウキウキしてしまって、早く目が覚めました。笑
また、近いうちに手術当日のレポートを書こうと思います。
全身麻酔は初めての経験だったので(2回の帝王切開は部分麻酔)、その麻酔から目覚めた時の感覚も興味深かったので、記録に残しておきます。
検診に行こう
最後に。ぜひ、なかなか検診に行ってなくて…という方は、検診に行ってみてくださいね。
子宮頸がんはほとんど症状がありません。見つける方法は定期検診しかないんです。
また、病気って、痛みがでたり何かしらの症状が出るときは、結構進行しています。身体はギリギリまで耐えているのかなぁ、と思うと、早く気づいてあげたいじゃないですか。
子宮頸がんで毎年2900人もの方が亡くなっているそうです。早期発見をして治療ができたら、死んでしまうような病気ではないそうです。現に、私が翌日からこうしてブログが書けています。
あ、ずっと起きているので看護師さんに怒られちゃいました(笑)それでは、また。